コーヒーにミルクを加えると、乳脂肪が苦味成分やポリフェノールの一部を包み込み、口当たりをまろやかにします。乳タンパク質(カゼイン)は渋みのもとであるポリフェノールと結合し、収れん感を和らげる働きも。深煎りコーヒーとミルクの相性が良いのは、強い苦味・ロースト感が乳脂肪のコクと釣り合うからです。逆に浅煎りの繊細な酸や香りはミルクに覆われやすく、「せっかくのゲイシャにミルク」がもったいないといわれるのはこのためです。
01 砂糖は「苦味の音量」を下げる
甘味と苦味は互いに抑制し合う関係にあり、砂糖を加えると苦味の感じ方が下がります。これは味をごまかしているのではなく、味覚の相互作用という生理現象です。使う糖でも印象は変わります。上白糖はストレートな甘さ、グラニュー糖は雑味なくキレる甘さ、きび砂糖や黒糖はコクと風味を足します。コーヒー用に開発された氷砂糖系の「コーヒーシュガー」は、溶けるのが遅いぶん飲み進むほど甘くなる設計です。
02 カフェオレとカフェラテは何が違う?
カフェオレはフランス式で、ドリップコーヒーと温めたミルクをほぼ半々で合わせたもの。カフェラテはイタリア式で、ベースが濃厚なエスプレッソです。同じ「ミルク+コーヒー」でも、ベースの濃度が全く違うため、ラテのほうがコーヒー感が強く出ます。カプチーノはラテより泡(フォームミルク)の比率が高いもの。家庭でカフェオレを作るなら、コーヒーを通常の1.5倍濃く淹れると、ミルクに負けない一杯になります。