今回のレシピは一行です——「粉20g・氷120g・湯180g」。サーバーに氷120gを入れ、その上のドリッパーへいつも通り淹れるだけ。総液量300gのうち4割を氷が担うので、濃いめに出た抽出液が氷で一気に冷え、香りが閉じ込められます。ぬるくならず、薄まらず、澄んだアイスコーヒーが最初から作れる——これが急冷式(ジャパニーズアイス)の設計です。

01 氷という材料

もう一つの実験があります。同じ急冷コーヒーを、(A)家の製氷皿の氷、(B)コンビニのロックアイスで、それぞれグラスに注いで15分置いてください。Bは最後まで味が締まったまま、Aは水っぽくなっていく——氷は冷却材ではなく材料だと、舌が理解する瞬間です。淹れる技術が同じでも、氷で一杯は変わる。水道水の匂いが気になったら、浄水で淹れる一手も試してみてください。水と氷は、レシピの外にある最大の変数です。