ドリップ一杯に使う豆はおよそ12〜15g。100g600円のスペシャルティ入門クラスの豆でも、一杯あたり72〜90円です。100g1,000円のシングルオリジンで一杯120〜150円、青いパッケージの量販ブレンド(100g200円前後)なら30円弱。ペーパーフィルター(1枚2〜3円)と水・光熱費を足しても、カフェの一杯の数分の一で「豆のグレードを2段上げた一杯」が飲める——これが家淹れの最大の経済合理性です。
01 初期投資はいくら必要か
最小構成は、ドリッパー(1,000円前後)+ペーパー+スケール(1,500円前後)+豆で、3,000円あれば始められます。次の投資は手挽きミル(3,000〜1万円)。ケトル・サーバー・温度計は後回しでも成立します。毎日1杯をカフェから家淹れに置き換えると、差額400円×365日=年間約15万円。初期投資は最初の10日で回収できる計算です。
02 お金をかける価値がある順番
経験則として、味への投資対効果は「豆 > ミル > 水 > 抽出器具」の順です。3万円のマシンで安い豆を淹れるより、3,000円のドリッパーで良い豆を挽きたてで淹れるほうが確実においしい。豆の鮮度と品質がすべての土台で、器具はそれを引き出す係。高級器具から入って豆で節約する「逆転配分」が、家淹れで最も多い遠回りです。